「モダン着物二観ル風俗史」を見てきました2
2006年 04月 22日
この展示でおもしろかったのは本棚の柄の襦袢。
昭和の始めのプロレタリア文学の大会があった年に作られたようで、本棚に並んでいるのはその手の本。
細かく書かれた本のタイトルを調べたら、出版年がみんな同じだったそうです。
こういう凝った襦袢を作らせる人が労働者文学であるプロレタリアの文学の本の柄を?というところがおもしろい、と説明してくださいました。
(確かにこういうのを染めるのは端で見ている側なんでしょう。海軍関係の方のものだというイカリのマークの帯がありましたが、戦勝などを伝える新聞記事を染めた裏地は、きっと軍関係の人ではないのかもしれません。)
私が気になったのは本と一緒に並んでいたボトル。
ラベル全体は見えないのですが、隣のボトルに「SOAP」とあったので化粧品?「MAC~」と見えるのはマックスファクター?と思ったのですが(谷崎潤一郎のこの頃の作品にマックスファクターが出てきているので)、お酒のビンだそうです。
化粧品のボトルならもっときれいだろうし、男の人の本棚らしいですよ、とのこと。
何のお酒だかはわからないのだそうです。
お酒で「MAC~」ならなんだろう?マッカラン(MACALLAN)かなと、呑兵衛としては気になるところ。
この展示をされている永本さんという方は個人でこの展示品を収集・管理されているそうで、湿度管理や虫除けなど、いろいろたいへんなようです。
業者がからんでしまうと楽しいものにできなくなってしまう、自分の名前を冠してはやらない、ということでしたが、本にして紹介したい、残したいというお気持ちはあるようです。
それもカンタンにできることではないのでしょうけれど、その時いらした方々も「ぜひ本にしてほしい」「本があるかと思ってたんですが」とおっしゃっていました。
ちょうど2.3日後に出版社の方にお会いする機会があったのですが、この方は化学系の専門書などを扱われているそうで。
「こういう方がいらっしゃるので、ご興味を持たれるお知り合いの方がいらしたら、ぜひお話ししてみていただけませんか」とお話ししてみたところ、「すぐに本にしなくても早めにデータ化しておくといいと思いますよ。後でそのデータを元に印刷することもできますから」ということでした。
なるほど。
ミキモトのホームページにはまだ情報がないようですが、この後名古屋でも展示があるそうです。
5月9日までの長めの開催ですので、お近くの方は足を運ばれてはいかがでしょう。
(源九朗さん、情報ありがとうございました!)
※5月7日までとしておりましたが9日までだそうです。
訂正してお詫びいたします。
開催時間・定休日をミキモト名古屋店に確認しましたので以下をご覧くださいませ。
・開催場所 ミキモト名古屋店 地下
(こちらで地図などの店舗情報検索ができます。)
・開催期間 4/20~5/9 10:30~18:30(最終日も同じ)
4/26(水)は定休日だそうです。
(情報追加: 4/24)
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by umemomosakura-map
| 2006-04-22 18:22
| きものあれこれ